成功ルート
映画監督になるには、その昔ある一定の成功ルートがありました。映画学校をでたら、撮影所に入り、現場スタッフとして数年働いたあと、助監督になり、そして監督になるというルートです。
これには長い時間を要しますが、確実に映画監督になれる唯一の方法でした。日本映画の撮影所システムが崩壊してしまい、日本の映画界特有の年功序列システムはまったくといっていいほどなくなりました。
その結果、美術、照明、撮影、録音など技術面の人々も撮影所を離れることになり、独立した会社ができるようになりました。
今日では、映画学校を卒業しても、その多くはテレビや映画のアシスタントとして働くことがほとんどのようです。いきなり映画監督になることはできません。またコマーシャルの演出や舞台やテレビドラマのスタッフから映画監督になることも多いようです。
そして、最近では映画の都、ハリウッドをダイレクトに目指すべくアメリカの映画学校に留学する人も増えているようです。
海外に目をむけてチャレンジすることはいいことなのですが、それでも映画を本当に撮れるかどうかというのは確実ではありません。運や才能、努力も関係してくるでしょう。
昔のシステムがなくなった今では、商業映画においてデビューできるチャンスはこれから転職をめざす若い人にとってはチャンスが広がっています。
チャンスを掴む
CM、PV、テレビドラマなどの映像関連の仕事をしているうちに実績を積んで、映画監督の方へシフトしていくという流れもあるようです。
CG効果などに強い映像作家が映画業界に入ってくるという流れがあるようです。インターネットの普及により、ネット上で映画発表したり新しい流れもきています。
また、古典的な方法としては、映画監督や東映、松竹などに手紙を出してみるという方法です。昔はよくあった手法のようですが、今ではメールの普及で手紙をかくこともそうないのが現状です。
その隙間を狙って出してみるのもいいかもしれません。 内容次第では、面白いやつだと思われて連絡がくるかもしれません。
映画監督の場合、一概に言ってこれという方法がないのが現実です。 夢のような手紙の方法でお呼びがかかるのを待つのか、それともスクールに入るか。どちらも必ず映画監督になれるという保証はできません。やはり制作プロダクションに入るのが最も可能性が高いのではないかと思います。
映画監督を目指す人々にとっては厳しい現状をお伝えしてきましたが、これを知った上でも「やっぱり映画監督になりたい!」というのであれば、これまでにお伝えしてきた方法を実践し、また自分でも作品作りをしながら、様々な人脈を築き、チャンスをものにしていくように努めてください。