シナリオが出来るまで

シナリオライターは基本的に、仕事をするときはひとりです。打ち合わせや会議などで決まったことをもとに、シナリオを書く方向性を関わるスタッフとともに確認し、あとは自ら進めていきます。アイデアを企画にまとめたものをプロット(企画書)といいます。
これには特に決まった形式はありません。この段階では、登場人物やドラマの設定を固めていきます。人物描写を細かくしておくために、それぞれの履歴書をつくるのはおすすめです。
シナリオが出来るまでの課程
次に、ハコ書きをつくっていきます。これは、ドラマの構成を具体的に映像化させるためのシーン作りにあたります。ドラマには、起承転結がありますから、ただ羅列すればいいということではなく、ここでは順序だててはっきりさせていくことが重要になります。

シナリオライターによってやり方はちがいますが、ハコ書きには大バコ、中バコ、小バコとあります。
大バコでは、ドラマの構成、起承転結、ストーリーの展開をまとめ、中バコでは、ドラマの中の細かいエピソードや事件などの話の固まりをつくっていき、小バコではシーンを描いていきます。場面ごとの登場人物の動きやセリフ、状況を細かく書いていくのです。
これら全てが集まって、ひとつのシナリオが完成するのです。 勿論、一度書き上げるだけで終わりというのではなく、それをプロデューサーや監督と相談しながら、場合によっては何度も推敲を重ねていき、ようやく俳優のもとへとわたるわけです。

シナリオライターの業務形態

基本的に、シナリオライターは、個人事業主として働きます。日々通勤しなくてもいいですし、通勤してできる仕事ではありません。
必要なものは、観察眼と、頭と書き進める手、いってしまえばそれだけでいいのです。 近年では、シナリオライター専門のプロダクション等もでてきましたが、個人として働く場合、シナリオを書く以外にもやるべき仕事は山ほどあります。
次なる仕事を獲得するための人脈づくり、確定申告やギャラの交渉まで、すべて自分でおこなわなくてはなりません。

そしてまた、健康管理も大切な仕事のひとつです。病気になってしまっても守ってくれるのは自分自身しかいませんから。
自分の代わりは誰もいないということが、メリットであり、デメリットでもあります。どの仕事にももちろん精一杯の力を出し切らなくてはいけませんし、そうすることで、次の仕事を引き寄せるのです。 執筆スタイルは、人により様々です。
朝にのみ集中して書く人もいれば、昼間は打ち合わせなどに当てて、夜に集中して書く人もいます。どういうスタイルをとるにしても、そこはあなた自身の自由ですので、やりながら自分に合ったスタイルを確立していくと良いでしょう。
また、給料についてですが、すべて一作品につきいくらというシナリオに対するギャラがあなたの収入になってきます。
1本3万円の仕事もあれば、連続ドラマなどになり活躍し出すと、1本数百万円なんてことも夢ではありません。

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