シナリオライターとは

シナリオライターとは、ストーリーを映像化、舞台化するためのシナリオを書く人のことです。シナリオは、映画やテレビ、演劇などで発表される物語を表現していくための「設計図」のことになります。
シナリオのテーマは、一般的に映画の場合は監督や制作会社、テレビではプロデューサーとの話し合いで決められます。
ひとつのシナリオを完成させるまでには、これらの人々との徹底した話し合いが、後に現場での成否を決めることになります。俳優や演出家が途中で書き直しを求めてくる場合もあります。

現場にいくことは、監督を兼業しない限りほとんどありませんが、監督、プロデューサー、演出家とのコンビネーションが非常に重要です。
ほとんどのシナリオライターはフリーで活動していますから、ひとつこの業界に入るきっかけを手にしたら、そこを入り口として、自分と感性の合うパートナー探しをしておくことです。現在では、ジャンルを問わずに、多分野で活躍するシナリオライターが多く出てきています。
シナリオライターの仕事の範囲は様々です。テレビの場合は日常生活で見るもの、映画の場合は非日常的空間、舞台の場合もそうですが、シナリオが具現化される媒体によってちがってきます。また、これがこの仕事の面白さでもあります。
そういう意味では、ストーリーテリングのやり方に幅がある方が好ましいです。また、最近では、ゲームのシナリオを書くシナリオライターという職種も人気です。

シナリオライターのはじまり

そもそもシナリオライターとは映画の世界から登場しました。1920年の2月に、松竹キネマ合名会社が設立されたのがそもそもの始まりです。
同じ年の4月には、大正活動株式会社ができ、また6月には蒲田製作所がつくられたのです。 1920年以前にももちろん日本映画は製作されていましたが、そのころは音声のない映像だけのサイレント映画が多く、〝シナリオ〟というものはそれほど重要視されてはいませんでした。
ところが、1927年の1月に、昭和シネマ(初のトーキースタジオ)が設立つされ、映画は前述のサイレント映画から、トーキーへと移り変わっていたのす。この頃からやっと、映画のスクリーンから、俳優の声が台詞として聞こえだし、BGMとして使われる音楽も情景とともに映し出されるようになったのです。
それまで、ストーリーの筋書きでしかなかった〝シナリオ〟が、映画の中で必要不可欠なものとみられるようになり、脚本家=シナリオライターという職業が誕生したのです。

それから、約80年近くの月日が流れた今日、シナリオライターという職業は実に細分化してきています。テレビの普及により、ドラマやバラエティが大衆文化に浸透しはじめ、バラエティ番組の登場などにより、〝放送作家〟という仕事が生まれました。
これらの脚本を書く人のことをそう呼んできましたが、現在ではドラマ以外での分野の呼び名となっており、シナリオライターとは区分されています。
主にバラエティ番組などの構成を考える人を〝構成作家〟と呼び、ドラマ、演劇、映画などのシナリオを書く人のことをシナリオライター、と現在では呼んでいます。

Contents

PR